FROST AKROPOLIS c.32
「アクロポリス」、古代ギリシャで神殿などが小高い丘のことをこう呼ぶそうです。
確かに眉のラインがなだらかな丘のようです。パウンドケーキみたいなシルエットはありそうでなかなかないかもしれません。
「アクロポリス」、古代ギリシャで神殿などが小高い丘のことをこう呼ぶそうです。
確かに眉のラインがなだらかな丘のようです。パウンドケーキみたいなシルエットはありそうでなかなかないかもしれません。
フロントを真横から見ると、波打つように削られています。
これが正面から見て、色の移ろいが生じる効果を生んでいます。まっすぐなV字の溝も平行しているのがわかりますか?黄色い水平線が通っているようにも見えます。
シルエットはスタンダードなボストン型のようですが、幾つかの工夫によって一味違う1本となっています。
「ORBIT」は「軌道」という意味。人工衛星や天体の軌道を思わせる、楕円の連なりが隠れています。
レンズシェイプは少し目尻上がり気味の丸みがありますが、輪郭は目の下の方がわずかにとんがっており、フェイスラインすっきりの目元になります。
フロントの最前面を一段段差をつけ削りが施してあります。斜めに見るとわかりやすい。レンズシェイプと微妙に違うカーブで削られています。
光の加減などで、いきなり色が現れるような面白い存在感を持っています。
透明感の異なるブルーの2層とクリアを合わせた3層のアセテート。最前面が薄く残してあるのか、精密な段削りを施してあるのか、薄い層を重ねた、例えばカラーセロハンを重ねたような透明感と混色が美しい構造です。
詳しい工法を直接確認できていないのですが、精密なマシニングが活きているのだと思います。
グリーンの部分とピンクの部分は分かれます。中のレンズを外すと全て別々のパーツになります。
一般的には1枚の板から削り出して作られるのが、アセテート製のフレームですが、このモデルの場合は別々に成形したものをパズルのように組み合わせているので、エッジを残したり、中空部分を作ったり、アイデアを満載したフレームになっています。