BLOG

2016年、春の仕入れのご報告(オマケ編)

事前に展示会場の近くの美術館やギャラリーの予定はチェック済み。ついでに予定が重なるライブや映画もチェックしましたが、今回はギャラリーなどを中心に。

「ProDesign Denmark」の展示会場があった渋谷ヒカリエの「d47 museum」では『岐阜展』。岐阜のいいものがズラリと展示してありました。もちろん「アラスカ文具店」さんは大きくピックアップされています。さすが。
岐阜といえば当店的には「EnaLloid」(中津川市)があります。いずれその技術と製品にもスポットを当ててほしいところです。

d47 museum
http://www.hikarie8.com/d47museum/

アラスカ文具店
http://alaskabunguten.com/

幾つかのブランドが展示会を行っている中目黒では古書店「dessin」さんでイラストレーター・林青那さんの個展を。モノクロでダイナミックな作風。眼鏡を描いた作品、原画があれば欲しかったけれど、ポストカードを購入。店内に飾りますね。

aona hayashi
http://www.aonahayashi.com/

dessin
http://dessinweb.jp/

贅沢はしませんが、美味しそうだなーと気になっていたお店も覗いてみます。「按田餃子」はスパイシーで薬膳感もある水餃子の美味しいお店。そこらで簡単には出会えない美味しい食事ができました。
ちょっと歩くと、以前「STEADY」のイベントの際、豆を分けていただいた「Paddlers Coffee」の西原本店へ。居心地良さそうなウッドデッキは雨上がりで使えませんでしたが、とても落ち着く空間。Shino Takedaさんのカップでコーヒーを頂いていると、ちょうどそこに米子帰りのオーナー、松島さんが。ご挨拶をしました。

按田餃子
http://andagyoza.tumblr.com/

Paddlers Coffee
http://paddlerscoffee.com/

 

最近は帰路の羽田に行く前に丸の内か銀座に降りてぶらつくことが多いです。今回は「銀座メゾンエルメス」で開催されていた、フランスの写真家、シャルル・フレジェの展覧会「YÔKAÏNOSHIMA」に立ち寄りました。小規模ですが、一番楽しみにしていた展示です。シャルル・フレジェは世界の祭礼に登場する獣人を撮影した『WILDER MANN』で話題になった写真家。今回は日本各地のお祭りなどに登場する神様や鬼などのポートレイト。日本の土着的な”化身たち”は妖怪を身近に暮らす私たちには親しみを感じるものでした。大きな写真はダイナミックでしたが。いろんなのがいるなあ!
写真集の形になるのが楽しみです。

「YÔKAÏNOSHIMA」
http://www.maisonhermes.jp/ginza/gallery/archives/14259/

Charles Fréger
http://www.charlesfreger.com/

2016年、春の仕入れのご報告。

この春も新作の仕入れに上京して参りました。例年なら既に葉桜になっている目黒川沿いもちらほら桜が残っておりました。
あっちにこっちにと歩き回った3日間ですが、軽く各ブランド様子をご報告いたします。

【ProDesign Denmark】
引き出しの多いラインナップの「ProDesign Denmark」、当店らしいセレクトを心がけています。バイオプラスチックを使用したものや、フェイクウッド加工のセルフレームなどが目を引きましたが、間違いないカラーのセルフレームに、女性らしさを絶妙に際立たせてくれる『IRIS』コレクションなどがオススメとして入荷します。

【STEADY】
安定した完成度と着実な進化を併せ持った「STEADY」は信頼度の高いブランドのひとつ。まずデザイナー金子さんがベレー帽をかぶっていらっしゃったのが意外でした!
新作で白眉は、ソフト枠のロングセラー『STD-07』をブラッシュアップさせた新作が美しい仕上がりです。また多くの人の心を掴みそうです。既存モデルの新色やアセテートの新作など。

【EnaLloid】
「EnaLloid」は確実に次の一歩に踏み出している印象です。レンズサイズは小降りになり、オーバル型など、30代以上の方などが懐かしく感じるシルエットなどが加わりました。コンビネーションモデルの比率が高かった最近ですが、比較的ノーマルなフルアセテートのモデルも。美しいカラー、軽さを感じるカラーに目が離せません。既存モデルの未入荷カラーは比較的早く入荷することと思います。

【MYKITA】
まずはとっても気になっていた「LITE」コレクションのアセテートモデル。シルエット、生地とも美しい上に、見た目以上に掛け心地もよく気になりましたが、これからの展開に期待して、今回は見送りました。が、ご紹介する機会は設けられそうです。これまで敢えてチョイスしていなかったカラーや新色などが入荷予定。夏頃には、店頭のイメージが華やかになっているかもしれません。

【FROST】
「FROST」のこの春のコンセプトは「アクティブ」。「SPRINTER」「BOWLING」「YOGA」など身近なアクティビティをテーマにした(名前を冠した)モデルがずらり。やはり「FROST」ならではの生地使いや構造を持ったものを選びました。

【PADMA IMAGE】
左右非対称モデルを2型という攻めの布陣の「PADMA IMAGE」。もちろん美しい生地優先で発注です。殊更つよくアシンメトリーを主張するのではなく、いいポジション取りをしている個性派です。

その他「HUSKY NOISE」「FLEA」「iron」などの当店の縁の下の力持ちも入荷します。

取り扱っていないブランドで「これはいいなあー」とウォッチし続けているものに成長を感じた春でした。世代交代も進んでいます。その他、小物やメンテナンス用品関係で面白いものを発表しているブランドも増えました。
眼鏡店がもっと楽しく、豊かな空間になるように若い世代がアイデアを絞っているのを感じました。
早いものは今月末、お待たせするのは夏までお待ちいただくことになるかもしれません。お楽しみに!

間(あわい)の音

「流しのCD屋さん」を名乗り、店舗を持たない代わりに様々な場所に出没する『moderado music』というCD屋さんがいらっしゃいます。今回「山陰流し」として、松江と米子でそれぞれ朝夕トランクにたっぷりのCDを詰めたトランクを携えいらっしゃいました(2/13松江・DOORさんのちIMAGINE. COFFEEさん、2/14米子・M.KURA COFFEEさんのち本の学校Cafe Areaさん)。私はちょっと合間を見てM.KURA COFFEEさんを覗いてきました。

今回はこれまでの活動をまとめたzine『間の音』の発行を記念する試みでありますが、個人的には大きな括りで同じ「小売業」と仕事をするもの同士として、新しい景色を見た気がしました。いわばモバイルショップ。商品を欲しい人のところへ出向く。そこで直接コミュニケーションをとりながらも、程よい距離感でお客さんのチョイスを見守り、アドバイスをして、別々のお客さん同士の輪ができて、空気が温まる。だから限られた商品でもお客さんは皆満足する。次の機会が楽しみになる。
「買い物体験」として、オーセンティックなものに回帰している光景は、とても心地よかったのでした。

Moderado Music
http://moderado.jugem.jp/

たみの一日店長 世界旅行編・アルゼンチン料理とお菓子from的形

湯梨浜町の「たみ」がまたまた楽しい企画を行っていらっしゃいます。1月2月は毎週末が「一日店長」、それも今年は世界各地の料理が週末ごとに頂けるというかなり素晴らしいいい企画。どこかで必ず参加したい!と意気込んでいましたが、姫路市・的形で「HUMMOCK Cafe」の中村ご夫妻の一日店長の日に伺ってきました。

「HUMMOCK Cafe」さんは、自家焙煎のコーヒーや地元野菜を使ったアルゼンチン料理やお菓子、自然派ワインなどを最高のロケーションと音楽(音楽レーベルも主催されています)も合わせて楽しめるお店。と、素晴らしい評判が届いているのですが、未だ伺えず。今回初めてアルゼンチンの料理をいただきました。

鶏肉のエンパナーダ(パイ包みのようなもの)、ロクロ(新豆、トウモロコシ、牛肉などの煮込み)、野菜のタルタ(キッシュのようなタルトのような)それらに姫路の地場の野菜のサラダやピクルスが添えられていました。
どれも優しく、野菜の滋味を感じる美味しい一皿。大変堪能しました。
電車で来るか、たみに宿泊してワインと一緒にいただきたかったところです。

「たみ」のルールにより、会場や料理の写真はありません。
前日のスリランカ料理も盛況だったようですし、これからもエジプト、イタリア、台湾、南仏から最後はロシアまで、二月末まで毎週末に食のワールドツアーが開催されます。

HUMMOCK Cafe
http://hummock.blogspot.jp/

たみ
http://www.tamitottori.com/

「岩木遠足」の小さなトークツアー

昨夜は小さなトークイベントに参加してきました(来れなかった人は勿体ない)。スピーカーは豊嶋秀樹さん。「gm projects」という展覧会などのプランニングや設営に始められ、様々なイベントやプロジェクトを手がけている方です。

青森県の津軽冨士こと「岩木山」。「岩木遠足」は、岩木山とその周辺の人々やその生活を巡りながらお話を聞き、ワークショップなどを体験する遠足のようなプロジェクト。今回はそれを纏めた書籍『岩木遠足・人と生活をめぐる、26人のストーリー』が完成したことに伴うトークイベントでした。

「岩木山」とはまた、なかなか縁遠い土地ですが「岩木遠足」の中で豊嶋さんが触れた、かの地の職人、農民、マタギなどの狩猟民の人々に根ざした考え方には、興味深いエピソードが満載です。成果を仲間内で等分する「マタギ勘定」、毎日僅かでもこぎんを「刺し貯める」こと、農民だけのオーケストラ、プロジェクトの運営の中でも発見される「時間を共有してこそ生まれるコミュニティ」の話など、さわりだけで興味深い話のオンパレードでした。

サクッと内容を列挙しましたが、私たちも似たような環境にあることは会場の多くの人が連想したでしょう。行政の線引きを超えて「大山」を囲み、毎日眺め、様々な恩恵の中で暮らす地元の我々のそばにも、改めて聞いておくべき生の声がきっとあるはず。米子の市内にも沢山あるはず。
終了後「とりあえず遠足しようよ!」とその場の顔なじみと話しました。誰かの体験を伺うことで、それが思わぬ原動力になるという、私が最も大切にしたい時間が過ごせました。
お誘いいただき、ありがとうございました。

岩木遠足
http://www.iwaki-ensoku.com/

gm projects
http://www.gmprojects.jp/

次のページ