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2015秋、仕入れのご報告[残り時間編・頭ほぐし]

買付だけでなく、東京を楽しむこともとても大切です。話題の展示を駆け足でハシゴしてきました。
まずは東京都現代美術館へ。会田家(会田誠さん一家)の「檄」が話題になった『おとなもこどもも考える ここはだれの場所?』と、ブラジル現代建築の巨匠「オスカー・ニーマイヤー」の回顧展です。こちらも精密で巨大な模型が話題です。

会田家の騒動は完全に過剰反応だなと感じました。
私の印象に強く残ったのが、ヨーガン・レール氏が沖縄のビーチで拾った漂着物を使って作った照明オブジェの数々。
プラスチックのボトルやホース、カゴなどの廃材に照明を仕込み、鏡で覆われた部屋に美しく無限の広がりを持った空間作りで圧倒されました。

加えて話題の展覧会といえば『春画展』。詳しい説明は不要だと思いますが、江戸の性風俗を描いた芸術作品。大英博物館で高い評価を得たのに、日本国内では腫れ物扱いされてきたという「春画」。描いている対象に関しては、もちろんここで詳しく描写するようなことではないのですが、まず当時の浮世絵の細密な技術に目を見張り、セクシャルな表現に関しても当時のおおらかさや、ユニークな発想に関心してしまい、最終的にはハッピーな気持ちで見終えました。よかったです。

仕入れに合わせた上京は、見聞を広めることも大切な仕事の一部だと考えていますが、今回は大当たりだったと思います。

東京都現代美術館
http://www.mot-art-museum.jp/

春画展
http://www.eiseibunko.com/shunga/